上燗屋

「あつなし、ぬるなし、ころ加減で上燗」

 上方落語の一席に「首提灯(くびちょうちん)」という奇想天外な噺があります。このまくら(導入部)だけが演じられる場合があります。演目は「上燗屋(じょうかんや)」となります。江戸時代、一杯飲み屋を上燗屋と呼んでいたそうです。
全国大阪弁普及協会によると、上燗屋の定義は「酒の燗を上手にしてくれる飲み屋」だそうです。名人・桂枝雀の首提灯から上燗屋のくだりをほんのちょっとだけ・・・

「ここが上燗屋か。おい上燗屋、一杯何ぼや?」
「へ、十銭です」
「一杯くれ」
「しばらくお待ちを」
「上燗屋、ここに上燗屋と書いたあるけど、こら何のこっちゃ?」
「あつなし、ぬるなし、ころ加減で上燗と申します」
「なるほど。あつなし、ぬるなし、ころ加減で上燗かあ。
酒の燗、なかなか難しいよってね……、上燗で呑ましてもらお」

よしみ亭も、江戸時代のような、酒の燗を上手に提供できる上燗屋をめざしています。